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御朱印とは?その歴史や一般的な授与方法・マナーを解説します
「御朱印集め」という言葉が浸透してきた現在では、さまざまな御朱印が見られるようになりました。御朱印は、神社やお寺を参拝した証としていただくものですが、近年ではその芸術性や独自のデザインが注目を集め、多くの人々が御朱印集めを趣味としています。
しかし、御朱印を正しくいただくためには、歴史や授与方法をはじめ、マナーを理解しておくことが非常に重要です。
そこで本記事では、御朱印の基本的な知識から歴史、授与方法、そしてマナーについて詳しく解説します。御朱印の本来の意味を尊重し、ルールを守ってほかの参拝者や神社・お寺の方々に対する礼儀を示しましょう。
目次
御朱印とは?
「御朱印」は、神社やお寺を参拝した証としていただくもので、いわば「神仏とのご縁の記録」です。社寺ごとに異なりますが、一般的には「印章」と「参拝日・神社や寺院の名前・祭られている神様や仏様の名前などが墨書きされたもの」で構成されています。御朱印にはそれぞれの寺社独自の特徴があり、デザインや書体も多種多様です。
御朱印の起源にはいくつかの説がありますが、元々は巡礼者が寺院で経文を納めた際に受け取っていた証明が始まりとされています。
御朱印の魅力
多くの人が御朱印に魅了されている理由は、その芸術性にあります。朱色の印章と黒墨の文字が作り出す美しいコントラストはもちろん、同じ神社やお寺でも、書く人によって異なる表現が見られる点が御朱印の魅力です。印章の押し方や筆の力加減で濃淡が微妙に変わり、まったく同じ御朱印が存在しないという点も特徴です。
最近では、デザインに工夫を凝らした魅力的な御朱印を提供する神社仏閣も増えてきました。季節限定や特別なイベント時のみの御朱印もあり、希少性が高く特別な体験ができる点も人気の理由の1つといえるでしょう。
御朱印の歴史
御朱印の歴史は、巡礼者が寺社にお経を納めた証として発行された「納経請取状」です。この慣習は鎌倉時代に始まり、日本全国の霊場を巡る巡礼者によって広まりました。
江戸時代になると、納経帳という形式が登場し、西国や四国の巡礼者にも広がり、これが現代の御朱印帳の原型となっています。御朱印は参拝や納経(写経の奉納)の証として受け取られるものであり、信仰の証明としての意味合いが強いです。
現在の御朱印は、参拝した証として押印される印章と墨書きで構成され、神仏とのご縁を記録するものとして多くの人に親しまれています。
御朱印の一般的な授与の流れ
御朱印の一般的な授与の流れは、以下のとおりです。
- 御朱印帳を用意する
- 参拝する
- 御朱印代を納めて御朱印をいただく
以下でそれぞれの流れを詳しく解説します。
1.御朱印帳を用意する
最初に、御朱印帳を用意しましょう。御朱印帳は神社やお寺で手に入れられますが、取り扱いがない場所もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。御朱印帳は、オンラインショップや文房具店でも購入可能です。ノートやメモ帳に御朱印をいただくのは、マナーに反するので注意が必要です。
2.参拝する
御朱印は、参拝の証です。そのため、参拝せずに御朱印を求めるのは避けるべきです。必ず、きちんとお参りしてから御朱印をお願いしましょう。御朱印の本来の意義を忘れないように心がけましょう。
3.御朱印代を納めて御朱印をいただく
参拝後、授与所または納経所で御朱印をお願いしましょう。書いて欲しいページを開いて御朱印帳を渡し、御朱印をいただいたら、定められた御朱印代を納めてください。
御朱印をいただく際のマナー
御朱印をいただく際には、マナーやルールを守ることが大切です。以下のマナーを守ることで、御朱印の本来の意味を尊重し、ほかの参拝者や神社・お寺の方々に対する礼儀を示せます。
- お参りをしてからいただく
- 必ず御朱印帳にいただく
- 小銭を用意しておく
- 待ち時間は静かに待つ
- 基本的には自分自身で足を運ぶ
以下に、御朱印をいただく際の基本的なマナーについて詳しく説明します。
お参りをしてからいただく
御朱印は、あくまで「お参りをした証」としていただくものです。そのため、参拝をせずに御朱印だけを求めるのは、マナー違反となります。まずは神社やお寺の本殿や本堂にお参りし、感謝の気持ちをささげましょう。お参りの際には、以下の流れを参考にしてください。
- 手を清める
- お賽銭を入れる
- 二礼二拍手一礼の作法に従って祈願する
ただし、神社によっては、3番の作法が異なる場合もあるため、神社ごとにしっかりチェックしましょう。上記一連の参拝のあとに、御朱印をいただきましょう。
必ず御朱印帳にいただく
御朱印は、専用の御朱印帳にいただくのが一般的です。御朱印帳は神社やお寺で購入できるほか、文具店やインターネットでも販売されています。ノートやメモ帳に御朱印をいただくのは失礼にあたるため、避けてください。
また、御朱印帳の1ページをしっかりとひらいて、御朱印をいただくページを指定することも大切です。ページが指定されていないと、書き手に手間をかけてしまうことになります。御朱印帳を渡すときには、ページをひらいてお願いしましょう。
小銭を用意しておく
御朱印をいただく際は、御朱印代を納める必要があります。金額は神社やお寺により異なりますが、一般的には300円から500円ほどです。お気持ちをお納めくださいと書かれている場合もありますが、一般的な金額を出すようにしましょう。
金額が決まっている場合は、お釣りが出ないように小銭を用意しておくとスムーズに進みます。とくに、混雑している場所で迅速に対応するためにも、小銭の準備は欠かせません。
待ち時間は静かに待つ
御朱印を書いていただいているあいだは、静かに待つのがマナーです。書き手は集中して書いているため、話しかけたり、撮影したりすることは控えましょう。ほかの参拝者の迷惑にならないように配慮し、静かに待つことが大切です。
また、どうしても撮影を希望する場合は、必ず事前に許可を得るようにしてください。静かに待つことは、神社やお寺の静謐な雰囲気を保つためにも重要です。
基本的には自分自身で足を運ぶ
御朱印は、参拝者本人が神社やお寺に足を運んでいただくものです。代理で御朱印をいただくのは、特別な事情がない限り避けましょう。病気や怪我など、やむを得ない理由がある場合を除き、自分自身で参拝し、御朱印をいただくことが望ましいです。このことで、神仏との縁をより深く感じられるでしょう。
まとめ
御朱印は、神仏とのご縁を記録する大切な証です。今回紹介したように正しいマナーを守って御朱印をいただくことで、その意味を尊重し、ほかの参拝者や神社・お寺の方々に対する礼儀を示せます。歴史を理解して適切な授与方法を守ることで、御朱印集めはより充実したものとなるでしょう。
これから御朱印集めを始める方も、すでに楽しんでいる方も、基本的なルールを心に留めながら、素敵な参拝の記録を積み重ねてください。
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